「用心棒日月抄 」

用心棒日月抄 (新潮文庫)

用心棒日月抄 (新潮文庫)

★★★★☆
藤沢周平は「蝉しぐれ」で感動し、「三屋清左衛門残日録」へと読み進めてこいつは面白いと思ったのだが、その後はハズレは無いものの、これぞと思うものに出会わなかった。その中で本書は久々の傑作(といっても、書かれたのはこちらが先のようだ)。脱藩浪人の生活を通して赤穂浪士の討ち入りの経過を語ることで、むしろ主人公達の生き生きとした活躍に引き込まれる。
蝉しぐれ (文春文庫) 三屋清左衛門残日録 (文春文庫)

「少女には向かない職業 」

少女には向かない職業 (ミステリ・フロンティア)

少女には向かない職業 (ミステリ・フロンティア)

★★★☆☆

「思いっきりニュージーランド 」

にこやかなヒツジのイラストに惹かれて手に取ったこの本、旅行のガイドブックとしては一風変わっている。作者のまさに体当たりな体験談が大きな活字で楽しそうに書き連ねてあり、それでいてガイドブックにもなっている。作者の「ニュージーランドが好きだあー」という叫びが伝わってきて、こちらも楽しくなる本。

「道具屋殺人事件−神田紅梅亭寄席物帳 」

道具屋殺人事件──神田紅梅亭寄席物帳  [ミステリー・リーグ]

道具屋殺人事件──神田紅梅亭寄席物帳 [ミステリー・リーグ]

★★★★☆
ミステリー仕立ては話を読ませるエンジンに過ぎず、本書の面白さは落語の薀蓄にある。落語に行きたくなる小説。読むべし。