「時空寺」劇団BISHOP

http://www.office-bishop.com/theater/jikuji/index.html
4つ星は甘めの評価だけど、観る価値はあるとの意味をこめて。殺陣、生演奏、バレエ、映像、ベリーダンス等盛り沢山で、小劇場としてはお得感のある内容。
★★★★☆

以下、本公演の製作の日記からリンクされているようなので、感想を追加します。
http://www.mpa-garching.mpg.de/~chiaki/diary/japan0407/040727.html
文字化けしている方は、表示→エンコード→日本語自動選択で読めるようになります。「話すほど傷つけて決裂して終わり」とあるけど、殆どchiakiとはお話しなかったような?

脚本は素晴らしかった(と思われる)のだが、ギャグが全体の流れを壊していたのと、(その結果として?)構成と時間配分が歪んでいたのが残念。世界旅行はいかにも説明的なものになってしまっていまい、終盤に期待していた畳み掛けるような展開に繋がりませんでした。脚本が要求しているものと、役者がやりたいこととが違ったということでしょうか。役者個人が、芝居のレベルを高める為ではなく、自分の楽しさの為にやっていると思えるようなシーンが目についてしまいました。(それはそれで、生き生きとした楽しさが伝わってくる部分もあるのですが。)それでも、天狗から「無じゃ。」につながるまでの基本的な展開は見事。
雅楽の作曲・生演奏が非常に魅力的で、演劇全体のレベルを押し上げていました。折角だから舞台上で演奏を見たかったという気分もありますが、出てたら出てたでありがちなアピールが鬱陶しかったかも。冒頭の殺陣は、個々の力量は兎も角、型がしっかりしていて楽しめました。ベリーダンスは蛇足でした(失礼)。物語と切り離された発表会のように感じました。一方バレエはしっかり天上の美しさを表現してくれていました。
山田伊久麿さん、難しい長台詞の多い僧侶役を見事に自分のものにしていました。文句無く本公演のMVP。ザンヨウコさん、コメディセンスが抜群で物語と無関係に彼女の存在を楽しみました。その他の役者さん、今後に期待します。